工場日記

気に入った洋楽の歌詞を和訳しています。
Kalavinka

Just let this happen. We just let this flow right out of our minds. Just relax and let it flow. That easy.

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Bad Boy : Cascada



Remember the feelings, remember the day
あの気持ちは忘れない。あの日は忘れない
My stone heart was breaking, my love ran away
私の硬い心が砕けた。私の愛が逃げ去った
This moment, I knew I would be someone else
あの時、私は何か別のものになってしまった
My love turned around and I fell
愛する人は変節した。私は堕落した

※ Be my bad boy, be my man
私の悪い子でいて。情夫でいて
Be my weekend lover, but don't be my friend
週末の愛人でいて。でも、友達ではいないで
You can be my bad boy, but understand
あなたは私の悪い子でいてもいいのよ。でも、理解しなさい
That I don't need you in my life again
もう、あなたは "私の人生に必要なもの" ではないの
Won't you be my bad boy, be my man
私の悪い子でいてくれる? 情夫でいてくれる?
Be my weekend lover, but don't be my friend
週末の愛人でいてくれる? でも、友達ではいないでね
You can be my bad boy, but understand
あなたは私の悪い子でいてもいいわ。でも、分かりなさい
That I don't need you again
私にとってのあなたは前とは違う
No, I don't need you again ※
なくてはならない存在ではなくなったの

Bad boy
悪い子

You once made this promise to stay by my side
約束したよね。私のそばにいるって
But after some time, you just pushed me aside
でも時がたって、あなたは私を脇へ追いやった
You never thought that a girl could be strong
女が強くなれるなんて思ったことないでしょ
Now, I'll show you, how to go on
だから私が見せてあげる。どんなことになるか

※ ~ ※


 cascada bad boy

 2007年のアルバム Everytime We Touch に収録。
 年下の男との不倫というイメージが浮かびますがどうなのでしょうか?「あんたがその気なら、私もあんたを遊びの相手と割り切るから」と言いながらも無理に強がっている感じがします。間違っているかもしれません。とりあえずノリのいい曲が好きです。
 冒頭の remember という単語は辞書には「覚えている、思い出す」とあります。これが「忘れないでずっと覚えている」と「忘れていた事を思い出す」だとすると、両者には大きな違いがあると思いネットで調べたのですが、結局よくは分かりませんでした。「思い出す」には recall, remind 等の単語もあるので、おそらく remember は「記憶=顕在意識に留めておく」という語感が強いのだろうと判断し、一応この歌詞の訳文では「覚えておく」という意味の日本語を使いました。通常は文脈で判断がつくのでしょうが、この歌詞では「あの日を思い出して」でも成り立つようで少し自信がありません。
 それにしても、覚えていると思い出すを同一の単語に当てる英米人の思考の論理がよく理解できません。ところが、古語の「おぼゆ」を調べると「思われる、思い出される、知覚する、思い出す、記憶している」とあって、日本語も同じようなものかと驚きました。現代語では「覚える」「覚えている」「思い出す」を(前二者はある程度)区別しますが昔はそうではなかったのでしょうか。日本語すらよく分からなくなりました。

2020.1.23 追記
 和訳の一部を手直ししました。久しぶりに歌詞を読みながらこの歌を繰り返し聞いていたら、聞こえてくる Natalie Horler の哀切を帯びた声と元の訳詞に微妙な差異を感じました。一生懸命考えて訳したつもりだったのですが、改めてよく読んでみると、誤訳に近いくらいの違和感を覚えました。
 まず、冒頭の remember を命令形で「覚えていて」と訳していたのですが、ナタリー・ホーラーの歌い方と後に続く部分との文脈から、ここは主語の I が省略されているととるのが自然だと思えるようになりました。そして、全体の調子も元は軽い感じの日本語になっていたのですが、もっと深い悲しみを表すような表現を少しだけ取り入れ、訳文を改めました。
 元記事の "不倫" は私が勝手に抱いた印象で歌詞自体にはそれを示す根拠はありません。また、"割り切った強がり" は間違いとは思いませんが、それだけの言葉で言い切るのはこの歌詞を読み誤りそうです。この歌詞に込められた心情はそこまで開き直ったものではなく、生きるのに必須の伴侶としてではなくてもいいから、それでも裏切られた人間との関係を断ちたくないという痛切な気持ちなのではないかと思います。

River : Joni Mitchell →

2 Comments

植杉レイナ says..."Re:Bad Boy"
初めてお邪魔してから沢山勉強させていただきました。お礼申し上げます。言葉の問題は,とても難しいですね。どうぞ,良いお年をお迎えください。
2012.12.30 07:15 | URL | #- [edit]
Kalavinka says..."植杉様"
こちらこそたくさんの励ましのお言葉をありがとうございます。
また『銅のはしご』の記事はとても刺激を受け勉強になります。政治に疎いのでコメントは差し上げておりませんが、読む度に思考の幅が広がる思いがします。
それでは、よいお年を。
2012.12.30 22:07 | URL | #IeOjDy9U [edit]

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